疾病ごとの労災認定基準-石綿による疾病(石綿肺、肺がん、中皮腫、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚)-

石綿による疾病

 石綿による疾病の認定基準では、石綿との関連が明らかな疾病として下記のものがあるとされています。

1. 石綿肺の認定基準

(1) 石綿曝露作業に従事しているか又は従事したことのある労働者
(2) じん肺管理区分が管理4に該当する石綿肺又は管理区分が管理2、管理3と決定された人で下記の合併症と診断された場合
ア. 肺結核
イ. 結核性胸膜炎
ウ. 続発性気管支炎
エ. 続発性気管支拡張症
オ. 続発性気胸
カ. 原発性肺ガン

2. 肺がんの認定基準

石綿ばく露労働者に発症した原発性肺がんであって、最初の石綿ばく露作業(労働者として従事したものに限らない。)を開始したときから10年未満で発症したものを除き、次の(1)~(6)に該当する場合

(1) 石綿肺の所見が得られていること(じん肺法に定める胸部エックス線写真の像が第1型以上であるものに限る。以下同じ。)。
(2) 胸部エックス線検査、胸部CT検査等により、胸膜プラークが認められ、かつ、石綿ばく露作業への従事期間(石綿ばく露労働者としての従事期間に限る。以下同じ。)が10年以上あること。ただし、一定の作業に係る従事期間の算定については、平成8年以降の従事期間は、実際の従事期間の1/2とする。
(3) 次のアからオまでのいずれかの所見が得られ、かつ、石綿ばく露作業への従事期間が1年以上あること。
ア. 乾燥肺重量1g当たり5,000本以上の石綿小体
イ. 乾燥肺重量1g当たり200万本以上の石綿繊維(5μm超)
ウ. 乾燥肺重量1g当たり500万本以上の石綿繊維(1μm超)
エ. 気管支肺胞洗浄液1ml中5本以上の石綿小体
オ. 肺組織切片中の石綿小体又は石綿繊維
(4) 次のア又はイのいずれかの所見が得られ、かつ、石綿ばく露作業の従事期間が1年以上あること。
ア. 胸部正面エックス線写真により胸膜プラークと判断できる明らかな陰影が認められ、かつ、胸部CT画像により当該陰影が胸膜プラークとして確認されるもの。 胸膜プラークと判断できる明らかな陰影とは、次の a.又は b.のいずれかに該当する場合をいう。
  • 両側又は片側の横隔膜に、太い線状又は斑状の石灰化陰影が認められ、肋横角の消失を伴わないもの。
  • 両側又は片側の横隔膜に、太い線状又は斑状の石灰化陰影が認められ、肋横角の消失を伴わないもの。
イ. 胸部CT画像で胸膜プラークを認め、左右いずれか一側の胸部CT画像上、胸膜プラークが最も広範囲に描出されたスライスで、その広がりが胸壁内側の1/4以上のもの。
(5) 第1の2の石綿ばく露作業のうち、(3)のア、イ若しくは(4)のいずれかの作業への従事期間又はそれらを合算した従事期間が5年以上あること。ただし、従事期間の算定において、平成8年以降の従事期間は、実際の従事期間の1/2とする。
(6) 認定基準を満たすびまん性胸膜肥厚を発症している者に併発したもの。

3. 中皮腫の認定基準

 石綿ばく露労働者に発症した胸膜、腹膜、心膜又は精巣鞘膜の中皮腫であって、次の(1)又は(2)に該当するもの。
ただし、最初の石綿ばく露作業を開始したときから10年未満で発症したものを除く。

(1) 石綿肺の所見が得られていること。
(2) 石綿ばく露作業の従事期間が1年以上あること。
中皮腫についてはほとんど石綿が原因であると考えられていますので、中皮腫との診断がなされた方は是非一度ご相談ください。

4. 良性石綿胸水の認定基準

 石綿ばく露作業の内容、従事歴、医学的所見、療養の内容等を調査の上、本省と協議し、認められることがあります。

5. びまん性胸膜肥厚の認定基準

 石綿ばく露労働者に発症したびまん性胸膜肥厚であって、次の(1)から(3)までのいずれの要件にも該当する場合

(1) 胸部CT画像上、肥厚の広がりが、片側にのみ肥厚がある場合は側胸壁の1/2以上、両側に肥厚がある場合は側胸壁の1/4以上あるものであること。
(2) 著しい呼吸機能障害を伴うこと。 この著しい呼吸機能障害とは、次のア又はイに該当する場合をいうものであること。
ア. パーセント肺活量(%VC)が60%未満である場合
イ. パーセント肺活量(%VC)が60%以上80%未満であって、次の a.又は b.に該当する場合
  • 1秒率が70%未満であり、かつ、パーセント1秒量が50%未満である場合
  • 動脈血酸素分圧(PaO2)が60Torr以下である場合又は肺胞気動脈血酸素分圧較差(AaDO2)が別表の限界値を超える場合
(3) 石綿ばく露作業への従事期間が3年以上あること。

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